管理会計がビジネスに不可欠な理由

今日は、

管理会計がビジネスに不可欠な理由(評価軸を明確化するメリットを享受せよ)という東洋経済オンラインの記事に関して考えてみたいと思います。


『複雑化する今後のビジネスに求められる戦略的な経営。その実現のために論理的な分析が必要不可欠なことは言うまでもない。そして、このニーズに応えるために、経営トップやビジネスリーダーが身に付けるべきスキルのひとつが、管理会計である。』

この記事の中で、早稲田大学ビジネススクールで「管理会計」「財務会計」「財務分析と財務管理」を教えている西山茂教授は、

『'ビジネス戦略を立てる際、まず自社の状況を客観的に見極めることが必要だ。

しかし、多様化、複雑化する経営環境の中で、それを実現するのは非常に難しい。そのような課題を解決するソリューションが「管理会計」だ。』

と仰っています。

 

会計は、財務会計と管理会計に分かれますが、財務会計は、投資家などに向けて決算書を作成する、外向けに報告するための会計方法です。

管理会計は企業内部で数字を使うもので、経営管理のための会計方法です。

私の作成したDVD(次世代型経営への3ステップ)の中でも説明していますが、管理会計は価格戦略などを考える際には非常に重要です。

西山教授も記事内で、

『各要素の関係性を数字で明らかにしながら、効率的で論理的な意思決定の支援をするのが管理会計の役割のひとつです。』と述べられています。

数字を用いて、比較し、具体的かつ客観的な分析を行うためのツール、それが管理会計です。

 

管理会計の役割は、大きく分けて2つあるといわれています。ひとつは、意思決定のためにいかに数字を使いこなすか。

これはさらに、長期的に考えるものと、短期的に考えるものに細分化されます。

そして、もう一方が、ROI(投下資本利益率)や資本コストなどを用いて、業績の評価や管理に役立てることです。

非常に分かりやすい記述があったので転載しておきます。

 

「たとえば、企業が業績を売上で評価するなら、営業担当者は『コストをかけても売れればいい』と思います。

粗利で評価するなら、『粗利が出るものを売ろう』と思うでしょう。でも『交際費はどんどんかけてもいい』と思うかもしれない。

そこで、『交際費を引いた後の利益で評価する』と言えば交際費をあまり使わなくなります。

このように何を評価するかで、従業員の行動は変わります。そのため、企業全体が目指すべき方向にベクトルを

合せた評価軸を採用する必要がある。その評価軸を、数値を用いることによって明確化していくのが管理会計の1つのテーマなのです。

 

ここで述べられている、何を評価するか、が非常に重要なポイントです。 経営者の方はこの点を覚えておいてほしいのですが、

従業員の行動は、この評価基準によって変わってきます。(この部分は私もコンサルティングする際に気を付けている点です。)

このベクトルを合わせるというのは、自社のビジョンや理念に整合性を持たせた評価基準を合わせると言うことです。

ここに矛盾があるとベクトルは合わなくなってしまいます。

 

ただし、それは部門ごとに適切に行う必要があります。コストダウンが必要な部門もあるだろうし、

研究開発費などある程度のコストをかける必要がある部門もある。ですから全体の方向性をまず明確にした上で、

そのグループ、部門、あるいは個人にどう動いてもらうかに合わせて、評価軸を変える必要があります。

その際にも、管理会計を用いて数値化することで、部門ごとに何が必要かということがわかり、目標を適切に設定でき、

フェアな評価を下すことができるというわけです。

 

グローバル展開が進んでいる企業でも、数値化することで、国を越えて業績を横に並べて評価できます。

ここでも、フェアな意思決定が可能になります。また、戦略や状況を説明する際にも、数値化していると、国や地域の違いがより明確になります。

 

このように、管理会計の有効性は計りしれませんが、まだまだ取り入れている企業は多くありません。

「管理会計を利用すると、まずはビジネスの状況を客観的に見ることができます。

さらには、数字を使うことによってビジネスプランを練り上げられる。たとえば、ビジネスプランというと

定性的な話から入りがちですが、そこでは『儲かる』という話は漠然としています。

そこで、定量的な検討、つまり価格や数量、コストを考えていくと、プランがより具体化でき、

その課題やさらなる可能性が見えてくるのです。また、戦略を実行に移す際に、抜けや漏れがなくなるので、

ダウンサイドリスクを抑えることにもつながるでしょう」

 

私自身は、この管理会計のシンプルな考え方から財務会計の勉強へと進むことで、財務会計に対する理解度が深まりました。

管理会計はシンプルであることが非常に素晴らしい点で、各企業の収益構造に合わせてカスタマイズすることで、更に分かりやすくなります。

部門間で収益構造が違う場合は、それぞれの部門ごとに行えますし、商品ごとにカスタマイズしてもいいでしょう。

経営判断する際の判断基準が明確に出来る点と、営業の現場でも取り入れることで営業パーソンの行動基準になると思います。

私のDVDの中では、更にビジュアル化することで分かりやすく理解できる方法を説明しています。

自社営業パーソンの理解度アップにもつながると思いますので、興味のある経営者の方はご連絡ください。