勇気ある経営大賞から経営者責任を考える

東京商工会議所が行っている第12回「勇気ある経営大賞」受賞企業が決まりました。

「勇気ある経営大賞」は、革新的あるいは創造的な技術・技能やアイデア、経営手法等により、独自性のある製品・サービスを生み出しているなど、

厳しい経営環境の中で勇気ある挑戦をしている中小企業またはグループ(以下、企業)を、東京商工会議所が顕彰する制度です。

(東京商工会議所HPより抜粋)

受賞した企業は、フジサンケイビジネスアイに掲載されます。今朝のビジネスアイに掲載されていましたので取り上げてみました。

 

大賞は

㈱アイオイ・システム (東京都大田区:代表取締役 多田 潔/電子関連機器の設計・開発、製造・販売)が受賞。

授賞理由は、

○物流や生産の作業現場ではこれまで伝票やリストをもとに仕分けを行っていたが、通信技術を使った同社の製品により

デジタル化を推進、他社に真似のできない省電力・省スペース化、作業工程の短縮を可能にした。

その後、海外の現地情報を収集、製品に活かして、営業活動を続けた結果、主力製品「デジタルピッキングシステム」は、

世界51ヵ国で採用されるまで成長したこと。

○リーマンショック後、全世界の設備投資が減少したことで受注は大幅減、技術開発部門の仕事は大きく減少したが、

空き時間を新製品開発の好機と捉え、リストラをせず研究開発に専念、物流のペーパーレス化に貢献する製品「スマートタグ」の開発を成功させ、

新たな事業の柱へと育てたこと。

となっていました。

その他にも優秀賞や特別賞を受賞された企業があります。

今回は126社の応募があったそうです。

大賞を受賞した、㈱アイオイ・システムは、経営危機の際にそれを乗り切った先に飛躍する事業展開を描いて、

それを実現させた経営者の決断力と実行力が勇気ある経営として高く評価されたようです。

多田社長は、リーマンショック後世界中で設備投資が減少したため受注が大幅減となった時に、リストラをしないで新製品開発に注力し、

物流のペーパーレス化に貢献する「スマートタグ」の開発を成功させ、新たな事業の柱へと育てたそうです。

 

㈱アイオイ・システムは、社員数82名、資本金1億2300万の会社ですが、1/3が営業部隊です。

多田社長はトップセールスの重要性を考え、

『我が社の仕事はBtoBなのでスピードが大事。価格や納品時期など先方の要求に即答できなければビジネスチャンスを逃してしまいます。

私自身が行けば、「一旦、会社の持ち帰ってからお答えします」などと返答しなくてもいいじゃないですか。社長の私がその場で判断すれば

いいのですから。』と仰っています。

また、本社のある大田区、隣接する品川区には多くの中小町工場があります。

多田社長は、どこの会社もすばらしい技術を持っているが、営業力が弱いと指摘されます。

『製造業は営業も重要。ただ、良いものを作っているだけでは売れない。中小でもトップが行って売り込まないと。』と語られています。

 

この多田社長は、社員からは

『今、見てきたことをすぐに話す人』

『思い立ったらすぐに出かける』

『会議中でも担当者を連れ出してしまう』

と言われているようで、行動家のようです。

 

こういったバイタリティのある社長の場合、元気な会社が多いです。

多田社長は海外まで売り込みに出かけるそうですが、思い立ったらすぐにしてみる、というのは非常に重要です。

ビジネスは、仮説と検証の繰り返しです。

『分析麻痺症候群』という言葉があるように、いくら机の上でシミュレーションしても検証しなければ始りません。

その際に重要なのは、費用対効果ですが、お金を掛ければ良いと言うわけではなく、

どれだけサンクコストを少なくして検証していくかが大事ではないでしょうか。

更に、経営者自身が動く事で責任の所在を明らかにすることができます。

中小企業は、責任をすべて経営者が負っています。 誰かに任せるのもかまいませんが、その際にも責任をすべて経営者が負います。

それを経営者自身が動く事、言語化することで、明確にする必要があります。

 

すべての責任は経営者にあるのだと言う当たり前のことを明確に言語化する

これが出来ているか出来ていないかで、組織力は違ってきます。

経営者が他責になってしまうと、組織全体の雰囲気も悪くなってしまいます。 この点は非常に重要な点ですので注意してください。

どうすれば、社員が自発的に動いてくれるか分からない、とおっしゃる経営者の方は多く見受けられます。

例え異業種であろうと、良い部分を取り入れて真似してみるのも一つの方法です。

今回の「勇気ある経営大賞」受賞企業の事例を調べて、自社に取り入れることが出来る点を探してみるのもいいのではないでしょうか。 

勇気ある経営大賞の詳細はこちらです。