新規事業がうまくいかない理由3 デザイン・シンキング

前回の続きで今回も新規事業に関して考察してみたいと思います。



 

前回デザイン・シンキングに関して少し考えてみました。アメリカのコンサルティング会社のIDEO(アイデオ)が提唱しているデザイン・シンキングに関しては、色々なメディアで取り上げられていますので参考にして頂ければと思います。

(1)観察・共感

  観察し共感したポイント

(2)定義

  ターゲット・ニーズ・インサイト(本音)

(3)発想

  「時間をタイトに区切って行う」

  「アイデアのタイトルとイメージ(絵)をセットで書く」

  「質より量を重視する」

(4)実験・評価

   発想で出されたアイデアのプロトタイプを作成し、評価

こういった順番で行う思考法です。

ここで言うプロトタイプが私の場合はラフデザインになりますが、常に全体的なバランスを考えながら、費用対効果が高くなるようシナジー効果を併せて考えるようにしています。この思考法は新規事業を生み出す為だけではなく、ビジネス上の課題を抽出し解決していく際にも使える思考法ですので参考にしてみてください。


新規事業と既存事業では仕事の進め方と評価の仕方が違う

  新規事業が最初のプラン通り行くことはまずありません。常に仮説と検証を繰り返し、ビジネスプランを修正しながら進めて行くことになります。その際に重要なのがビジョン(目的)で、そこがぶれてはいけません。

また、評価の仕方も既存事業とはまったく違ってきます。既存事業は、計画通りの売上進捗を評価していくことが重要ですが、新規事業の場合の見込み売り上げは既存事業とはまったく違ってきます。

新規事業は既存事業と違って、不連続に成長していくことがほとんどです。事業として成立している既存事業とは違い、ビジネスとして成立するかどうかも不確定ですから、成長率などの評価も意味がありません。

重要なのは、ビジネスポテンシャル評価が可能なテストマーケティングの展開や、利用者の実態調査・評価のフィードバックなどです。こういった既存事業と混同した間違った評価や考え方が、新規事業の停滞を生むことになります。

 

 

新規事業の進め方

【明確な目的】

 新規事業を進めて行く上で一番重要なのが、新規事業を始めるための目的です。漠然とした考えではなく、きちんと議論した上でその目的を明確にして進めなければなりません。多くの新規事業が停滞してしまう原因は、建前だけで始めたり議論し尽くさない状況で始めることです。新規事業が自社の将来を決めると考え、徹底的に議論してください。どれだけ優れたビジネスプランでも、自社の方向性やビジョンとかい離しているようなら進めるべきではありません。

 

【ビジネスプラン】

 ビジネスプランを考える上で、自社内外リソースの枠組みで考えることは失敗に繋がります。ニーズに合わせたサービス(商品)を考え自社内外で調達できないリソースは別に検討する必要があります。

自社リソースにとらわれながらビジネスプランを創り上げることは多くの場合手かせ足かせになってしまい、思考が遮られます。

ここでデザイン・シンキングの手法で練り上げることは非常に有効です。

観察・共感とは、人間ありきで考えます。当事者にとっては当たり前でも、当事者以外にとっては当たり前ではないところ(ギャップ・違和感)がどこにあるのかを探し、そこに共感できるポイントがあるかどうかで考えて行きます。

次に、その発想のベースとなる、ターゲット・ニーズ・インサイト(本音)を定義します。

発想のベースを踏まえてアイディア出しをしていきます。私の場合は、この部分でデザインラフなどを作成してビジュアルから思考を刺激していくことで仮説を膨らませて行きます。

最後にプロトタイプの作成と評価(テスト)になりますが、私の場合はこの部分でデザインラフのブラッシュアップによって練り込みを重ね、マクロからミクロへと思考を進めて行きます。

 

ビジネスプランを創るには、相当の時間が掛かると考えおいた方がいいでしょう。私の感覚では、600時間程度と考えています。(一日8時間で一ヶ月200時間3カ月以上ですが、ブレイクタイムを入れなければ無理なので半年くらいでしょうか。)

逆に言えばそれくらい時間を掛けて練り込まなければ、周りを納得させるだけのプランは作れないと思います。

一番重要なのは、観察の部分だと自分自身実際の現場で痛感しています。観察に徹底的に時間を掛けることがポイントでしょう。


次回ももう少し新規事業に関して考えてみます。